「いいよっ」 それに反応して、私はバッと顔を上げた。 「ありが「ただしっ!」」 男の人は私の声に被せるように声を張り上げて言った。 「ただし、これからは気をつけてね?お礼は彼氏に言ってね~っ」 それだけ言うと、ニッコリ笑って「じゃあね」と言い、軽く手を振りながら車に戻り、走り去っていった。 へ? 未だ放心状態の私はその場に立ち尽くしていた。