「日高帰ろっ」
 私を呼ぶ愛しいひと。

「わかってるっ」
 それに返事をする素直じゃない私。

「また、優生帰るのぉ~?」
 それに不満をもらすクラスメート。

 それに対して、

「俺、日高と帰りたいんだもんっ」
 爽やかに笑って返事をする愛しいひと。
 私のために、私を独りにさせないために、一緒に帰ってくれる。


 世界で一番私をおもって接してくれる。

 あ、でも、未歩も一番かっ


 でもっ、この学校では一番優しいひとなんだ。

 私はその優しさに甘えきってしまっている。