先公を待っていてはダメだと思い、華奢な体の彼女を抱き上げた。

「きゃーっ!」

「日高さんが優生くんに抱き抱えられてる~~~っ!!」


 抱き上げた途端黄色い声があがったが、そんなのは完全に無視して保健室へと向かった。


 腕の中の彼女はあまりにも軽くて、細くて少し強く抱き締めれば今にも壊れそうだ。


 走って保健室に向かい、扉を足で開け、強引に保健室に入ってベッドに彼女を寝かせた。