自分部屋に引きこもり、机に一人つっぷして上田優生の笑顔を思い出して涙を流していた。

 心はあまりにもボロボロで崩れかけていて、シフォンに慰めてもらってなんとか形をとりとめている状態だった。


 そんな土曜日に机に置いていたケータイが細かく揺れ、着信を知らせた。


 スクリーンには『未歩』と出ていた。

 ぐちゃぐちゃな気持ちのままゆっくり手に取り、電話に出た。