「じゃあ、あれ行こうか!」 撫でるのを止めたかと思えば、急にあるものを指さし、そう言ってきた。 「いいけど……?」 私たちはそこに向かってゆっくりと歩いた。 乗り物に向かいながら不思議に思い、訊いた。 「なんで観覧車なの?」 「さぁ?」 ちゃんと訊いたのに「なんとなく」なんてはぐらかされて、少し気分が悪くなった。