また傷付いてしまうのではないか、
 余計に嫌いになってしまうのではないか………

 考え出したら切りがないくらい不安ばかりが押し寄せてくるんだ。

 そんな私の不安を知ってか知らずかわからないけど、今度は優しく微笑んで言った。

「あとは日高さん次第じゃないかな?」

「えっ……いや、だから友達だってばっ」

「はいはい、そういうことにしときます~」


 それから学校に着くまでずっと言い合いをしたからか、朝の辛い気持ちを忘れられた。


 いつの間にか苦手なひとは、私の闇を優しく照らしてくれる大切なひとになっていた。


 こんなあたたかい日々が続きますように。





 まだ現実というものの険しさをわかっていない私はそんなことを願っていた。

 いつの間にこんなにこじれてしまったのかな?

 今となっては、こんなあたたかい日々がうらやましいよ………