キーン コーン カーン コーン… チャイムが学校中に鳴り響いた。 「きりーつ」 同じクラスの男が、やる気のない言葉を言い、 それに答えるように皆が立ち上がる。 理科室を出た私は、とっさに 高田クンのいるF組に足を運ばせた。 「あ、萌チャン♪」 何もしなくても、こうやっていつも、男が寄ってくる。 『高田クンいる~?』 「淕斗?いるよぉ」 そう言うと、男は高田クンの名前を呼び、 それに気付いた高田クンが私のトコに来た。