603号室。 しっかりと『原』と書かれている。 〝ピンポン〟 今の空気には不似合いな、軽やかなメロディーが鳴る。 〝ガチャ〟 「………」 「あっ、未希」 顔を出した未希は、心底ウザそうな顔をしてあたし達を見た。 「…なに、バスケ部部長さんとエース・スリーポインターさんがウチになんの用」 「ッ!?」 他人行儀なこの感じ。 なにこれ………許せない…………