帰ってきた和香は少し元気になっていた。 「もう、和香体力ないからさ〜。すぐ疲れちゃうの。ダメだね、和香」 和香は、へへっ、と笑ったあと、よし、と両頬を叩いた。 「ラスト1クォーター、頑張るぞーッ!」 ………大丈夫かな、ほんとに。 和香のことだから、笑顔の裏側で無理してそう……… 「始めます!」 不安に思いながらも、あたしは審判の声で再びコートに戻った。