「はい、まずは未希と棗ね!」 「棗」 「うん」 あたしは未希のディフェンスにつく。 得意の右。 あたしは右足を引いて構える。 未希はあたしの希望通り、右に踏み出した。 よし……っ! あたしは、もらった! とばかりに右についた。 「バーカ、フェイクだよーだ」 「…えっ?!」 未希は右に踏み出しただけで、すぐに左に方向転換した。