「そんなことねーよ」

「…。え?」



「俺、小川が好きだ」


…いつか夢に見た。人に愛される夢。


今なんて言ったの?

すき?


「小川があいつと居る理由が愛情の他にあるなら、俺が小川と居たい」

「冗談…?」

「冗談なんかじゃねーよ。小川を支えたい。俺が楽にしてやりたい。キスとか、そうゆうことよりももっと楽しいこといっぱいあるから」


真剣な目、言葉、表情。

マジなんだ、こいつ。


冗談じゃないんだ。



「あいつが教えてくれないこと、俺が教えてやる。だから…」



雨がポツポツ降り出した。


「だから先生と別れろよ」


そしてザワザワ揺れ出したのは私の心か…。



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