ゆっくり顔を離した先生は「すまん…」そう謝ってイスに座った。


しばらく沈黙が続いて先生は笑うと「今のは忘れてくれ」と、音楽室を出て行った。


……私は呆然と立ち尽くしたままだった。


そしてそれからの二人は気まずい空気を出したまま、会話はほぼなくなった。


先生に嫌われたかな…

そう思ってたある日。


ーー私は先輩に襲われた。


学校の帰り道に背後から急に、力ずくで私を近くの公園に引っ張って…


そしてひと気のない木の影に。


口にハンカチかなにかを入れられていたからか、泣いても叫んでも遠くには私の声は届かなかった。


後から聞いた話だけど、その日先輩がタバコを吸っていることが学校にバレたらしく所属していたサッカー部はインターハイ出場停止。


もちろんのこと大学推薦の話もパー。


ヤケになった先輩は私をもむちゃくちゃにした。