そして、ふとした時に音楽の仁美先生をなんとも言えない表情で見つめていることに。


…先生って…

仁美先生のことが好きなの…?


先生を観察していたら誰でも気づくような熱い視線。


…ふーん?




「先生…どうしたの…?」


5月の中旬。6時限目の音楽で忘れ物をした私は放課後、音楽室に向かったんだけど…


なぜかそこには先生が居て。


しかも今にも泣きそうな顔で、黒のグランドピアノの椅子に座っていた。


すぐにピンと来た。

きっと仁美先生となんかあったんだって。


私の勘はいい方だから。