途端に安心して力が抜ける。
「大丈夫か!?」
「今の脅し?…ウケんだけど…」
「お前、頭から血が出てる」
「マジ?今日はやりすぎじゃん、先輩」
はは!と笑って見せると先生は苦しそうな顔をして私を抱き締めた。
……は?え?
「無理すんなって」
「せんせ…?」
「泣けよ。辛いんだろ?」
耳もとでする先生の声が優しい。
なによ、意味わかんない…
こんなに泣くと、先生に甘えてるみたいじゃん。
…格好悪い。すごく格好悪い。
「なんで…来てくれたの?」
「助けてって言ってるように見えたから…。そりゃ、あんな泣きそうな顔されたら誰だって気になるさ」
そう…だったんだ。



