あなたのキスで世界は変わる



「すまん小川。変わった姉貴で…」

「いや、別に」


佑夜が小さく謝る。


お姉さんはというと、出かける準備を始めていた。

さっきまであんなに静かだったのに、嵐がやって来たみたいだ。


「じゃあ行くけど、あんまりうるさくシないでよ?ここ壁薄いから」

「なっ…」

「ま、あんたにそんなテクニックはないか」


ワハハ!と笑って「じゃあごゆっくり〜」と、お姉さんは出て行った。


からかわれてばっかだな、こいつ。


「変なことばっか言いやがって」

「面白いお姉さんだね」

「ただのアホだ」