ため息を吐いたとき、ケータイが鳴った。


一瞬、先生かもって思ったけど、当然そんなことはなくて。

夜遊び仲間からだった。


「…え、今から?」


遊びの誘い。

疲れてたし、行くの迷ったけど、明日することないし。


そう思って行こうとしたその時。


「可奈子?」


後ろから大樹の声がして。振り返ると夜にも関わらずいつもと変わらない笑顔でこちらに駆け寄って来る。


手を上げて応えるけど、なんとなく会いたくなかったかも。