楽に死ねる方法があるなら、今すぐ死ぬ。 だって、この世界に未練はない。 きっと私がいなくなっても誰も悲しまないし。 私の代わりぐらい、いくらでもいる。 「はぁ、楽しかったですね〜」 「そうだね…」 木村と、依然言っていた約束のライブの日。 会場を名残り惜しくも出ていく私たち。 甘いため息をもらす木村と私、並んで歩く。 爆音だったためか、外に出るとなんとなくフワフワした感覚がして。 「あのっ、小川さん…!」 「ん?」