あなたのキスで世界は変わる



「わかった?言ったからな」

「え?」

「俺はお前を諦めない。まだ好きだし、これからも好きだ」


波が来ては帰って、そしてまた来る。


私はうつむいたまま「うん…」とうなずいた。


…嬉しいのは寂しいから。

ここで嘘をついて「私も佑夜が好き」って言っても…


なにも始まらないし、なにかが終わる。


そんなの嫌だ。

佑夜は大切な人のひとり。


傷つけられない。

傷つけちゃ、いけない。


もう散々傷つけたから。