やめてよ。

そんなに愛しそうに呼ばないで。


でもどうして私はこんなにもまっすぐ想ってくれている彼のことを好きになれないんだろう。


「…ごめん」


そんなの、わかってる。

先生が…先生が…


ーー大好きだから。


ずっと気づかないフリしてたんだ。


一緒に居ても幸せになれないからとか、
好きになれないとか、ならないとか


ずっと自分の気持ち誤魔化して先生とはあくまでも傷を隠しあう相手として、割り切って来た…つもりだった。


でも本当は…


先輩から助けてもらった時から……


…ううん、もっと前だ。

先生が私に「お前おもしれーな」って言った時から私は先生が好きだった。


目が追ってた。


授業中も、
SHRの時も、
登下校する時の挨拶の時も。


ずっと、ずっと。


先生だけを見て来たから。