胸に刺さるものがあって、手に力が入った。


「なんだよ、見てねーでどっか行けよ」

「…は?」


なんで私がどっか行かなきゃいけないのさ。


自分でも「私、冷たい目してんだろーな」って分かるぐらい…顔が笑えない。


「ごめん、消えて」


スーッと出て来た冷酷な言葉。

自分でもびっくりだけど、逃げてく奴らを見てまたイラッとした。


ひびるくらいなら最初からこんなことすんじゃねーよ、ムカつく。


「大丈夫?」

「う、うん…」

「体操着に着替えな。風邪引くよ」


とりあえずポケットに入ってたハンカチを彼女にあげてトイレの中に入る。