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『ママ!』


小さい頃から私はお母さん子だった。


優しくて、温かな手を持ったお母さんが大好きだったのもあるけど。


仕事ばかりで家に寄りつかないお父さんだったから、そうなったことに違和感はない。


『ママじゃなくて、お母さんって呼びなさい』

『どうして?』

『お姉ちゃんでしょ?』


私が6歳、真未がまだ4歳の時にはもうお母さんは病院のベットで呼吸器をつけていた。