「ちゃんと温まったか?」 お風呂から上がってリビングに行くと先生が書類と睨めっこしていた。 でも私の存在に気づくと温かいココアを淹れてくれて。 なんであの女は先生の魅力に気づかないんだろ? なんで一途になれないんだろ? 「甘い…」 「コーヒーの方が良かったか?」 「んーん。たまにはココアもいいね」 先生は男のくせに甘いものが好き。 私は甘いものが苦手。 でも結局は、先生が用意してくれるものならなんでもいい。