翌日。



私は、お母さんに車で
送ってもらい、
隣町の鈴蘭高校にやって来た。



引っ越しは今日行われるらいし。



お母さんと一緒に校長室に
向かう。



しばらく歩くと、
『校長室』という文字が見えてきた。



―コンコン



お母さんがドアをノックする。



「は~い。どうぞ」



すると中から女の人の
声が聞こえてきた。



中に入ると、キレイな
女の人がいた。



この人が校長かな?



「はじめまして。
今日転入させてもらう中井です」



お母さんが頭を下げたので、
私も下げた。



「はじめまして。校長の
早乙女幸(さおとめさち)です。
よろしくね?真央ちゃん」



校長先生はそう言って、
微笑みながら私に
手を差し出してきた。