イケメン俺様君のお姫様☆

なんなの!


大丈夫だって言うから、
顔を上げたのに!



全然大丈夫じゃないじゃん!



駿や優李の顔を見ると、
2人とも口を開けて驚いた
顔をしている。



2人もびっくりするよね。


だって、私たちのキス見たの、
初めてだし。



私は奏汰のことを軽く睨んだ。



そんな私に気づいた奏汰は、
私の赤い顔を見て笑っている。



もうっ!ムカつく!!



人をからかうのもいい加減に
してほしい。



「そんな赤くなんなよ。キスくらいで」



そんなこと言われたってねえ!


私は何もかも奏汰が初めてで、
人前でキスなんかしたことない
んだから、恥ずかしいに
決まってるじゃん!



大きな声でそう言おうと
思ったけど、周りには
たくさん人がいるし、心の中で
叫んだ。



でもそんな声が奏汰に聞こえる
はずもなく、奏汰は
何もなかったかのように
席を立った。



「みんな、早く行くぞ。
まだ色々乗るんだろ?」