このたくさんの人々の視線が耐えられなくなったのか女の子は走っていってしまった。 逃げられるわけにはいかない。 妙な格好をしていたし。長州のものだったらなおさら。 だから、素早く僕らは他の一番隊に後始末の指示をだし急いであとを追った。 …心を鬼にして。 こっからの僕は新撰組の沖田総司だ。 さっきの気持ちを忘れて。さっさとあの子を捕らえるんだ。 ……さっきの気持ちなんか知らない。