*空side



「向坂ああぁぁ!!」



悲鳴にも近いような雄叫びを上げながら
、俺に殴りかかってきた男。



そんな男の拳を避けて、更に膝で相手の
腹部を強打。



「ぐはっ……!」



男はそのまま、力なくコンクリートに叩
きつけられた。



「……もう、終わりかよ」



俺の周りはいつしか、倒れた男共の残骸
で散らかっていて。



もう立ち上がるものは居なかった。皆、
雨に打たれながらピクピクと痙攣を起こ
しているだけ。



どいつもこいつも、骨のねー奴らばかり
で、つまらない。



もっと。


もっと、もっと。