思わずドキッとしながら横を向いたら。 今度は、一瞬にしてドキドキが消えちゃ って。 代わりに残ったのは、ゾクッとする悪寒 と、嫌な……動悸。 燐ちゃんは、笑ってた。笑ってたのに。 その瞳があまりに虚ろで……。 「燐、ちゃん……?」 何も映してないみたいに、真っ暗で。 ───初めて燐ちゃんを、怖いと、思っ た。