*龍馬side



俺はあの日から、立ち止まったまま。



やっと動き出せると思ったのに、まだ、
進めない。───もう。



進むことすら、許されないらしい。












「……ムカつく」



んだよ。



アイツには幸せそうな顔して笑うくせに
、俺には目に見えて怯えやがって。



はっきり俺の事なんて拒絶してくれりゃ
いいのに───その方が、楽なのに。



まどろっこしいから、イライラして、苛
めたくなって、そのくせ潤んだ瞳を向け
られるとやっぱり胸が高鳴って……。



あのまま教室に居たら、余計な……言わ
なくてもいい"想い"までぶちまけそうに
なったから、出てきた。



余計な想いだってわかってるくせに、手
離せない俺は子供なのか。



挙げ句『彼氏の分際で焼きもちとか、贅
沢なんだよ』なんて。