「燐ちゃん、どうしちゃったの?なんで
こんなこと───……」


「煩いっつってんだろ。またキスされた
いの?」



こんなの燐ちゃんらしくない。



そう言いたかったのに、あまりにも低い
燐ちゃんの声と、冷たい眼差しのせいで
喉が萎縮して、出てこなかった。



涙目になりながら押し黙った私を、満足
どうに見下ろす燐ちゃん。



「……この時を待ってたんだよ、俺は」



この時……?



「澪に俺よりも大事な男が出来るときを
、待ってた」



そう言いながら、燐ちゃんの手のひらが
、するりと容易くパジャマの中に入って
きた。



「いや……っ!」



ぎゅ、と目を瞑って、それに抗うように
身を捩るも、それすらも許されないよう
に腰を押さえつけられる。



「俺ね、ずっと澪に復讐したかった」


「復、讐……?」