ピシャッ!とそんな厳しい言葉を投げつ
けてくるのは、蒔田さん。



朝からずーっとこんな調子だ。



だって男の子が怖いし、ただでさえ人見
知りなんだもん───なんて言い訳した
ら怒られるよね……。



「───まあまあ、そう怒るなよ」



自分が悪いとはわかっててもやっぱり辛
くて、涙目になっていると、誰かがそう
言って、私を慰めるように私の肩に手を
置いた。



「三木くん……」



それは三木くんで、相変わらずニコニコ
と害の無さそうな笑顔を浮かべてる。



「三木くん……」


「三木!甘やかさないで!あんた、この
子に甘すぎよ!」



蒔田さんにそう言われて、苦笑いする三
木くん。



「蒔田、あんまり怒るとシワが増えるぞ
!」