話なんねぇと、前向けば、樽川はいなかった。 「あ、樽川さん帰っちゃった、いつの間に!」 「てめえがふざけたことしてっから」 「立松が樽川さんの胸狙うからでしょう!」 「濡れ衣着せんなっ」 対抗心剥き出しに睨み合う両者。戦いのゴングが鳴らされる一歩手前。 「あのぅ、お掃除を……」 「「店長いたんですか」」 「いましたよぅ……」 影薄い店長の涙によって、幕は閉じられた。