ーー
俺は、最低の男だ。
彼女が泣く理由を聞き、『それでいい』と思った。
それでいい。そうであってほしいと。
他者から見れば異常極まりない、虫食いだらけの欠如した精神(正常)でーー良かったと思う。
欠けた穴に俺が入り込めるのだから。
外も内も、俺で占めたい。他が入り込む余地などないほどーー他が要らないと思うほどに求めて欲しい。
おかしくなるほどに愛してくれ、狂うぐらいに愛しているから。
俺に抱かれて、ようやっと呼吸が出来た彼女。寝息を確認し、口から漏れる俺の本音。
「ハハっ」
これが本心。最低だ。ーーけど、腹が痛くなるほどに笑いたい。
また彼女の中に入れたと、彼女は俺を求めてくれた一番に。
他人も、物も、風景でさえも鬱陶しい。いっそ、俺しか認識出来ない脳になればいいのに。
何より俺がーー
「君しか、分からない」
俺の中身は、君しかいないんだ。


