「大好きだ、愛しているよ。ありとあらゆる言葉を使っても、表現出来ないほどに、君が好きだ」 この体を用いても伝えきれない愛情。しかして、その一端だけでも大きすぎるのは苦しいほどの抱擁で分かる。 「はい。私もです」 返された一端も瑞希にしてみれば、十分であり、こうして互いに気持ちを譲渡し合う。 泣くほどに喜ぶという行為を、果たして何人の者が経験したであろうか。 幸せの最上位。彼らにとってそれは、『あなたがいるから』だけで成り立つのだった。