コーヒーが変なとこに入ったらしい誉の背中をさする。大丈夫ですと、誉は涙目で言って見せたが。
「す、すみま――ひくん」
肩を跳ねさせた。
「あ、れ――ひくんっ」
言う度に、びくんっと体を跳ねさせる真似をされては察する。
「しゃっくり?」
「ひゃっくりで、ひくんっ」
「誉が言うなら『ひゃっくり』か。ずいぶん、可愛らしいひゃっくりだね」
物音にびくんと反応するリスみたいだと、しゃっくり改めひゃっくりする誉に言う。
「ひくんっ」
「水でも一気飲みする?」
ひゃっくりへの治療法がため、コップ一杯の水を差し出す。
ぐびーっと飲む誉だが、飲んでいる最中にひゃっくりが出たらしく、コップ内で「ごぶり」とむせていた。


