【あなたの『何より』になりたくて】
「誉、朝だよ」
既に朝の出社前の身支度を整えた瑞希は、布団を被る誉の体をゆする。
耳元で囁く起こし方。身動ぎした誉だが。
「あと、一日だけ……」
覚醒仕切れずとも、瑞希に腕を回して甘えて見せる。
「五分じゃないんだ」
「瑞希さんと、一日眠りたい、で、すー」
「寝ない寝ない。朝食作ったんだけど、食べない?」
「いただきますっ」
がばっと目覚める誉であった。
「はい。先に目覚めの一杯」
と、コーヒーを渡す瑞希。誉が飲んでいる間に、朝食を配膳する。
「トースト、なに塗る?」
「苺ジャ……げほっ」


