ヤンヤンデレデレ



――


「だあーれだっ?」


「誉、って……え」


九条の身長が高いため、目隠し出来ず、後ろから抱きつく人物を事も無げに当ててみせたが、振り返り驚いた。



「誉、傘もささずに……!」


服を着たまま一泳ぎしてきました、というような格好の彼女がいれば、度肝を抜かれてしまう。


自分濡れることお構いなしに傘を与えた、着ていた外套を着せ、頭はハンカチでごしごしやってみせる。


「だーれだ、ってやりたかったんです。びっくりしました?」


だから傘をささなかったという誉には、苦笑するしかない。


「違う意味でびっくりしたよ」


それでも目的が達成できたと笑う彼女。冷えきった体を温めようと身を寄せる前――