ヤンヤンデレデレ



柄の悪さが際立つ、斜に構えたような姿勢は威圧感を兼ね備える。


「夢見んのもいい加減にしてくださいよ。現実が思い通りにいくわきゃねえのに、猪突猛進でセンパイにアタックしまくってさぁ。おかげで拳骨っすよ、こっちは。絶縁されかけたんすから、ったくもー」


愚痴であるのを自覚したか、津久井は一度間を置き、話を続ける。


「嫌よ嫌よも好きのうちー、ってな法則、絶対あり得ませんから。嫌いなもんは嫌い。何度も諦めずに告白すりゃあ、相手が振り向いてくれるだなんてない。あるのは、フィクションの中だけ。アタックされる方は、うざいだけ――『しつこいっ』言いたくなるだけっすよ」


『しつこい』の単語を甲高く言ってみせた訳を――“あずみは知り得なかった”。