「は?知ってんの?」
「昨日、その彼女から電話あったの。……怖かった」
拒否られたのにまだアプローチするあんたが怖い、と出掛けの言葉を津久井は呑み込む。
「なら、分かりますよね。センパイには彼女がいるんっすから、大人しく身を引いた方がいいっすよ」
「彼女がいるとかいないとかで、諦められないよ。恋して、アタックするのは個人の自由でしょ」
「いやいやいやっ、マジで!?マジで、んな恋愛解釈してんっすか!」
ないないないっ、と手を振ってオーバーにリアクションをする津久井だった。
「現実みよーよ。彼女つきの彼氏に手を出すなんて常識外れっすよ?ドラマや少女漫画に感化されちゃった?横恋慕だなんて盛りあがんのはフィクションだけだって。そもそもさー、センパイがあんたに靡くはずがないって!諦める諦めない以前に、む、りっ!無理っすよ!」


