「うわぁ、引くわぁ」
そこで出会った津久井に、あずみはあからさまに破顔した。
あずみの中の津久井は、昨日の件で『失礼な男』になっているが、今ので『不愉快な男』に格下げされた。
「センパイなら来ないっすよ。なんか今日は電話するとかでいないっすから」
「電話……」
聞いてもいないのに答える津久井は、あずみに早く去ってほしかったのだろう。
興味なさげにサンドイッチを咀嚼する津久井も、九条がいないからかどことなくつまらなそうだった。
「センパイにアピるのやめた方がいいっすよ。センパイ、誰とも付き合いませんから」
「彼女が、いるから?」
見た目同い年の男に敬語は要らず、単刀直入に聞けば、津久井は目を丸くした。


