「け、警察……っ」
履歴に番号が残っているのだから、きっと簡単に捕まえてくれると名案思い付くも、果たして警察がたった一度の脅迫電話――もしかしたら、「いたずら」にされてしまう電話で動いてくれるかの疑問も持つ。
「ど、どうしっ、く、九条主任……!」
困った時に助けてくれる上司。しかして連絡先を知らない。だから今回、ああして番号を渡したのに。
「……」
思い返し、思い至る。誰しもが想像できる可能性――『もうしかして』とあずみの震えはなくなっていた。
「九条主任の……彼女?」
渡した紙を見つけ、激怒し、こんな電話を。無理がないシナリオは、あずみの怒りに変換される。
私は九条主任に電話番号を渡したんだ。それをどうして彼女がかけるんだか。怖い人だ。きっと束縛が激しい嫉妬深い女なのだろう――


