「センパイ、はい、ご所望の水っす」
「どうも」
九条にペットボトルを渡しながら、代わりに150円を受け取る男――津久井の言葉を聞かなかったことには出来ない。
「イチコロって、そんなつもりじゃ……っ」
「涙は女の武器説は古いっすよー。まあ、当てはまる人はそうかもしんないけど。か弱い部分みせて、しおらしく女らしくアピって、同情貰うだなんて、狡猾っすよねぇ」
「だから、私は……!」
「アイラインとファンデ崩れて、モンスターになってんよ?」
「っっ……!」
走り出すあずみに、手を振る津久井。そうして、ようやっと昼食が食べられるとお弁当を広げる九条で、いつもの昼食風景に戻る。


