「じとー」
「エアコンつける?」
「瑞希さんの汗」
「舐めない舐めない」
梅雨の物真似しつつ、じゃれる誉と戯れる。雨続きでどこにも出掛けられない飽きとは無縁な二人組は、今日もこの調子で一日を過ごすであろう。
「あ、梅雨で思い出しました。瑞希さんっ、大発見です!」
「バイト先の人に教えてもらったの?」
「はい。北海道に梅雨はないんですよ!」
「へえ、凄い発見だねぇ」
常識だろうが、誉が言うならば大発見には違いない。いい子いい子と誉める。
「あと、沖縄では雪が降らないんです!」
「ああ、うん」
降らないと言えばそうだが、降った事例もあると訂正すべきか迷い。
「誉が言うなら、もう今後、降ることはないだろうね」


