―― 「せんせえぇっ、せん、せえぇ!」 「はーい、先生はここよー」 荒っぽく扉を開けて去った瑞希に、それを怒り心頭で追う美菜。二人っきりとなった病室でも、誉一人の泣き声で隣から苦情でもありそうだった。 「まさかそんなに心配してくれるとは思わなかったわー」 こう言ってはなんだが、ここまで泣いて、自身の生存を喜ぶ人がいるのは幸せなことだと思えてくる。 鼻を鳴らす誉。 『心配した』の言葉に何度も頷き。