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病室に戻れば、誉に抱きつかれた。
肋でも折るかのような締め付けは、それだけ泣いた証なんだろう。
「誉ちゃん、泣きすぎちゃって目元がウサギちゃんねぇ」
「あなたが生きても死んでも、誉は泣くんだな……」
よしよしと、何か言いたいのに泣き声に変換されてしまう誉をあやしつつ、先生を睨み付ける。
「目の敵にしないでほしいわねぇ。私も、結構、傷心しているんだからー」
「どの口がほざく」
いっそ縫い付けてやろうかとまでは、口にしない。
「み、みじゅき、さっ、よっ、よかっ……!」
「うんうん、誉。落ち着いてから喋ろうね。はい、鼻」
ティッシュを誉の鼻にあてて、かませる。ようやっと鼻呼吸が出来た誉は、少しトーンダウンしたようだった。


