「『死んだ方が良かった』とか、思ってんなよ」
瑞希の胸ぐらを掴み、突き飛ばす美菜とて同じだった。
出鼻を挫かれたと言うべきか、バランスを崩し、瑞希はベンチに腰を打ち付ける。
「情けない。たかだか、ほまっちゃんは親に甘えているだけだろうがっ」
美菜の手が出る。
「先生は、あんたの親でもあんだろっ!捨てられたあんたを拾ってくれた優しい親に、なんでそんな……つぅ、そんなこと思えるのっ!」
鞭のようにしなる腕を瑞希の体に打ち付けながら、美菜は泣いていた。
誉以上に酷い顔は、怒りと悲しみが混ざりあっている。
「あんたなんか呼びたくもなかった!でも、あんたなんかでも先生の“子供”だから――先生が笑顔になれる子供だから呼んだの、にぃっ!」


