【比較すれば、あなたより勝るものなし。しかして――】
朝の五時。
先に目を覚ますのは大概が瑞希だ。
ぼやけた視界でも彼女を見れば鮮明となる眼を開き、おはよう代わりに口づけを一つ。
彼女を起こさぬように手錠を外し、一般的な出勤準備+誉の朝ごはん、お弁当を準備した後のことだった。
「……」
着信二十件。
メール三十件。
左手でネクタイをしながら、右手でスマフォをいじる瑞希。
誉といる時間はスマフォの電源を切っているにせよ、こんな数字は初めてだ。
誉からの電話ならばすぐに出るので、こういった件数は残らないし、何よりも彼女は隣にいた。


