ヤンヤンデレデレ



たむろする女性社員に目をやる。あいつがいいかなと目星をつけながら、市販のサンドイッチを口にする津久井。


「この前もそれで熟女とやりましたよ。センパイ目当てでも、なに、高嶺の花?あ、意味ちげーか。ま、でも、手が出せないとか振り向いてくれないとかで結局は、オレにチェンジっすよ?」


「津久井くんも、イケメンだからじゃない」


「センパイみたいな生粋じゃないっすよ、俺。髪型と服装で雰囲気イケメンなだけっすから。あーと、『九条さんとお近づきになりたいっ』な女の相談乗れる優しさ少々で、もーウハウハっす」


にししと笑う津久井の声は、女性社員にまで届かないであろう。


誰もが狙っている『噂の九条』。最初の内はあんな遠巻きではなく直接話しかけてくることが多かったが、付き合いたいと願う人数が人数のため、いつしか抜け駆け禁止という暗黙の了解ができた。


単に九条と話せば、妬んだ周りがその女性社員に嫌がらせをすることもあるが、さておき。