ヤンヤンデレデレ



――


昼時、九条はいつも屋上にいるのを津久井は知っていた。


前は子供の遊び場として遊具を置き、客も入れるスペースであったが、現在は五階にそういった遊び場を設けたため、安全性を考慮し、社員しか立ち入ることができない場所となっている。


もっとも、高い場所のため風が強く立ち寄る人など滅多にいないのだが。


「センパイ、また女連れですか」


「連れてきたわけじゃないよ、くっついてきた」


「客寄せパンダっすねぇ」


屋上入り口にたむろする女性社員を後目に、津久井は九条が座るベンチに腰かけた。


「風つよっ」


「なら、室内で食べればいいのに」


「俺の唯一の楽しみを奪わないでくださいよ。こうしてセンパイといれば、女食えんすから」