ヤンヤンデレデレ



「偉くなって稼ぎたいんだろう?私が君の望みを叶えてやってもいいから、さあ、ほら。――おや、どうしたの?なんなら私が、“出るように”してあげようか?」


汗ばむ丸々とした手が九条のズボンに伸びて。


「……、ちっ」


は?と思ってしまう舌打ちの後、“ゴキッ”と血の流れが制止するような音を聞いた。


何があったと把握する前、痛覚が悲鳴をあげる。


「ぎぃ――」


喉が破裂するほどに声を上げようとしたが、拳による殴打を受けた。喉仏が内側に凹むような一打。

むせり、膝をついた課長は、背を丸めて悶絶した。


「騒いだら、人が来てしまいますよ。わざわざ、こんな場所を選んだのに」


喋るなと、拳を作る九条が言う。


愛想なしの人を見下す笑みに寒気立つも、指先の熱が脳を焦がす。


「――!」


“ぶらん”となった右手の中指と人差し指を押さえる。