「カレカノじゃなくて兄妹なんじゃねえのか……ったく」
出来(に)すぎた笑顔にツバでもかけたくなったが、呑み込む。
「社会出たなら周りを気にしろ」
「そうしようにも、いつかは捨てるから」
「はあ?」
「君こそ気にしなくていいよ。――彼女の心配もしなくていい。彼女は俺が守るから」
ストーカー云々についての話だろう。立松の振るまいからしてよく誤解されるが、先ほどの発言は決して『面白半分』で言ったわけじゃない。
ストーカーというネタになるような出来事じゃないかと聞いたわけでなく、純粋に、心配したからだった。
もしもストーカーと言うならば即座に警察に連絡していたところだろう。実際には、心配ご無用な護衛であったが。


